無情の海に

 

 

先日、映画「SCOOP」を観ました。

 

それで、映画の話自体からはズレてしまうんですけど、Tokyo No.1 Soul Setによる主題歌「無情の海に」がよかったです。

 

曲調的には、サニーデイ・サービスのアルバム、「Dance To You」や「Popcorn Brallds」に収録されてても違和感がないような曲調の曲で(どちらかというと、「Dance To You」よりかな?)。

 

もっと言ってしまうと、コード進行は違いますが、曽我部恵一さんのソロ曲「土曜の夜に」にアレンジは近いかも。

 

しかし、この、基本バック・トラックは打ち込みで、上物に、エレキ・ギターなど、生楽器が乗っていて、ミディアム・テンポの、ダンス・ミュージックとシティポップの間、みたいなメロウな曲って、今流行ってるんですかね?

 

それで、映画のエンド・クレジットを観て驚いたんですが、この曲のギターを弾いてるのが福山雅治さんなんですよね(そういえば、そんなコラボがあったなあと、思いだしました)。

 

おそらく、コードをカッティングで弾いてるエレキ・ギターではなく、ワウ・ギターを弾いてるのが福山さんだと思うんですけど、福山雅治さん、良いギター弾くなあと思ったりしました(というのは、曲を聴いたときの第一印象で、あとあと調べてみたんですけど、レコーディングのときに、川辺さんから福山さんに対して、「80年代のディスコをイメージしてギターを弾いてほしい」と注文があったというエピソードは知れたんですけど、どのギターの音色が福山さんかははっきりわかりませんでした・・・。でも、僕の予想だと、ワウ・ギターを弾いてるのが福山さんだと思われます)。

 

 

 

Popcorn Ballads

 

 


サニーデイ・サービス/「青い戦車」

 

 


サニーデイ・サービス/「summer baby」

 

 

先日、サニーデイ・サービスのニュー・アルバム「Popcorn Ballads」を聴きました。

 

ほんと、いろんなタイプの曲が収録されてるし(どちらかというと、メローなファンクというか、ブラック・ミュージックよりの曲が目立ちますかね)、曲数も多いので(22曲)、簡単に感想は書けないんですが、よかったです。

 

曲のタイプは全然違いますが、感触としては、アルバム「24時」に近いかも(混沌としてる感じが)。

 

あと、bayfmの「モザイクナイト・フライデー」も聴いたんですが、番組の中で、「元々「Popcorn Ballads」は、「金星」で終わる予定のアルバムだったんだけど、リリース形態が配信でのリリースということで、曲が増えていって、22曲になった」みたいなことを曽我部恵一さんが話していて、たしか、「24時」も、元々10曲くらいのサイズのアルバムになる予定が、曲が増えていって、シングルCD付きの2枚組になった、というのを記憶しているので、「Popcorn Ballads」は、制作過程も「24時」に近いかもしれないです。

 

しかし、サニーデイ・サービス、つねに進化してますね。

 

そして、曽我部恵一さんはほんと多作ですね。

 

  

 

 

 

KICK THE CAN CREW

 

 


KICK THE CAN CREW/「千%」

 

 

先日、KICK THE CAN CREWが活動を再開することが発表されました。

 

早速、新曲の「千%」を聴いてみました。

 

良いですね。

 

14年ぶりの復活ということですが、3人とも、ラップのスキルが全然衰えてないですね(それぞれソロ活動をしてると思うので、当たり前かもしれませんが)。

 

あと、KREVAさんのソロ曲だと、アルバム「心臓」以降は、サンプリングでトラックを作る感じではなく、シンセサイザーを使ってトラックを作ってる曲が多い印象で(サンプリングを使ってる曲もあるとは思いますが)、個人的には、サンプリングで作ったトラックのほうが好みなので、「千%」は、サンプリングで作るトラックに戻ってる感じが良いですね。

 

 

 

エイリアンズ

 

 


キリンジ /「エイリアンズ」

 

 

KIRINJI(キリンジ)といえば、最近、LINEのCMソングで、「エイリアンズ」が流れてますね(CMの出演はのんさん。のんさんが、「エイリアンズ」をアカペラで歌うバージョンも公開されました)。

 

「なぜ、今このタイミングで、LINEのCMソングに?」なんて思ったりもしましたが、これを機に、KIRINJI(キリンジ)の「エイリアンズ」が注目を集めそうですね(というか、もうすでに注目を集めてるのかも・・・)。

 

  

3

新品価格
¥2,455から
(2017/6/17 20:52時点)

 

 

Negicco

 

 


Negicco/「愛、かましたいの」

 

 

Negiccoのベスト・アルバムに、KIRINJI(キリンジ)が提供した新曲が収録されるらしいんですが、ほんとNegiccoは、渋谷系周辺のミュージシャンのバック・アップがすごいですね。

 

ちなみに、PVをアップした、「愛、かましたいの」は、堂島孝平さん作詞・作曲・プロデュースです。 

  

 

愛、かましたいの(通常盤)

新品価格
¥713から
(2017/6/17 20:55時点)

 

 

朝間さんと多田ちゃん2017 第6話「青い戦車」

 

 

日曜日に休日出勤した朝間さんと多田ちゃんは、まだ車の中に居た。

 

走行中の車は、今度は湾岸沿いを走っていた。

 

朝間さんと多田ちゃんは、さすがに話すこともなく、無言が続く。

 

車内では、ラジオや音楽もかけておらず、車のエンジン音だけがする。

 

すると、対向車線から、青い戦車が走ってきた。

 

車内からでも聴こえるくらい、大きな音でファンキーな音楽を流しながら走ってくる。

 

そして、朝間さんと多田ちゃんが乗っている車とすれ違った。

 

思わず朝間さんは声を上げた。

 

朝間さんは「なに、あの青い戦車?」

多田ちゃん「え?戦車?」

朝間さん「いや、ほら、今、大音量で音楽流しながら走ってきた青い戦車」

多田ちゃん「なに言ってんすか~。普通の道路に戦車なんて走ってないでしょう」

 

多田ちゃんはそう言うと、バック・ミラーで、後方を確認したが、青い戦車は見えなかった。

 

多田ちゃん「朝間さん、青い戦車なんて走ってないじゃないっすか~」

朝間さん「え?嘘?」

 

朝間さんは振り向き、窓から後方を確認したが、青い戦車は見えなかった。

 

朝間さんが見た青い戦車は、朝間さんが見た幻だったのかもしれない。

 

でも、青い戦車が大音量で流していた音楽の、「教えて、愛の意味を」という一節が、朝間さんの耳に妙に残っていた。

 

いや、その音楽すら、朝間さんが聴いた幻聴だったのかもしれない。

 

朝間さんは窓から夜空を見上げた。

 

すると、チカチカ点滅する星が、海に落ちていった。

 

 


サニーデイ・サービス/「青い戦車」

 

 

(つづく!)

 

 

 

朝間さんと多田ちゃん2017 第5話「流動体について」

 

 

とある雨の日曜日。

 

いつもだったら、日曜日は仕事が休みだが、朝間さんと多田ちゃんが働いてる部署が抱えてるとあるプロジェクトが終わっておらず、その日、朝間さんと多田ちゃんは休日出勤した。

 

夜になり、仕事の目途がつくと、多田ちゃんが言った。

 

多田ちゃん「朝間さん、俺、今日車なんで、送っていきますよ」

朝間さん「え?いいの?」

多田ちゃん「はい」

 

朝間さんと多田ちゃんは、ロッカー・ルームで作業着から私服に着替え、扉の戸締りをし、工場を出て、工場内にある駐車場まで少し歩いた。

 

そのころには、雨はもう止んでいた。

 

駐車場にたどり着くと、朝間さんと多田ちゃんは、車に乗り込んだ。

 

多田ちゃんがエンジンをかけ、車を走らせて、しばらくすると、やたら都会的な街に出た。

 

窓から外を眺める朝間さん。

 

そんな、朝間さんが言った。

 

朝間さん「なんかやたらオシャレな街だけど、ここどこ?」

多田ちゃん「え?港区っす」

朝間さん「港区?多田ちゃん、こんなとこに住んでんの?金持ちなんだあ」

多田ちゃん「違いますよ。ただの通り道っすよ。それに、先に朝間さん家に向かってるんですから」

朝間さん「ふ~ん」

 

そして、再び、窓から外を眺める朝間さん。

 

そんな都会的な街を見ていると、都会的な街に縁もないのに、急に感傷的な気持ちになり、過去を振り返る気分になった。

 

あのころああしてれば、あのときの決断は正しかったのか、自分が歩んできた道は間違いじゃなかったのか、なんの結論も出ないが、そんな想いが頭の中を駆け巡った。

 

まあ、そんな大きな決断をしてきた人生ではないけれど。

 

というのは、朝間さんの脳内での出来事であって、現実の世界では、朝間さんと多田ちゃんはこんなやりとりをしていた。

 

朝間さん「多田ちゃんさあ。なんか、多田ちゃんと二人でこんなオシャレな街を走ってると、俺、多田ちゃんとデートしてるみたいだよ~」

多田ちゃん「朝間さん、なに気持ち悪いこと言ってるんすか。デートしたいなら、彼女作ってくださいよ~」

朝間さん「無理、無理ー。俺、モテないから、無理ー」

 

そんな日曜日なのであった。

 

  


小沢健二/「流動体について」

 

 

(つづく!)