蹴りたい背中

先日、綿矢りささんの「蹴りたい背中」を読みました。 綿矢りささんの二作目で、芥川賞受賞作ですね。 で、綿矢りささんの小説は、「蹴りたい背中」を含めて、「インストール」「夢を与える」「ウォーク・イン・クローゼット」と、四冊読んでますが、「蹴り…

ウォーク・イン・クローゼット

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、綿矢りささんの「ウォーク・イン・クローゼット」を読みました。 二つ話が収録されてるんですが、「いなか、の、すとーかー」は、最終的に真っ当なオチにたどりつく、「世にも奇妙な物語」っぽい(?)話で、…

下北サンデーズ

先日、石田衣良さんの「下北サンデーズ」を読みました。 以前に、ドラマ化もされてる作品ですね(ドラマ版は未見ですが、、脚本が河原雅彦さん、演出が堤幸彦さんだったことを記憶してます。あと、藤井フミヤさんの主題歌が、大瀧詠一さんぽい曲だったことも…

身の上話

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、佐藤正午さんの「身の上話」を読みました。 最初は、主人公で書店員のミチルが、彼氏がいつつも、出版社の人と不倫をしていて、恋愛に関するトラブルの話なのかと思いきや、次から次へと、意外な展開が起こっ…

コンビニ人間

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」を読みました。 村田沙耶香さんの小説を読むのは、今作が初めてですけど、読みやすかったです。 で、「アメトーーク」の「読書芸人」でも、「コンビニ人間」が紹介されていて…

鳩の撃退法

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、佐藤正午さんの「鳩の撃退法」を読みました。 夏頃に、豊田道倫さんが、この小説を読んだことをツイッターでつぶやいてて気になったのと、佐藤正午さんの「ジャンプ」を昔読んだことがあって、おもしろかった…

PRIDE 憎悪のパレード

先日、石田衣良さんの、「PRIDE 池袋ウエストゲートパークX」と、「憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークⅪ」を読みました。 安定のシリーズ作といった感じでした。 ちなみに、「PRIDE」は、第1期最後の作品で、「憎悪のパレード」は、第2期最初の作品…

その青の、その先の、

先日、椰月美智子さんの「その青の、その先の、」を読みました。 樋口毅宏さんが推薦していたので、読んでみました。 なんだろう、今時の子たちの、今時の青春ものなんですけど、なんか爽やかなんですよねえ。 で、物語の後半で、とある人物が事故に遭ってし…

きのうの神さま

先日、西川美和さんの「きのうの神さま」を読みました。 映画監督の西川美和さんが書いた、自身の監督作「ディア・ドクター」関連の小説で、直木賞候補作でもあります。 で、西川美和さんが「ゴロウデラックス」に出たときに、今作を、「「ディア・ドクター…

ジャイロスコープ

先日、伊坂幸太郎さんの「ジャイロスコープ」を読みました。 今作は、文庫だけで発売された短編集で、伊坂幸太郎さんらしい作風の話もあるし、伊坂幸太郎さんらしくない作風の話もあるし、で、最後に、それぞれの短編がつながってくるような話が収録されてい…

Nのために

先日、湊かなえさんの「Nのために」を読みました。 ちょっと前に、ドラマ化された原作ですね(ドラマは見てません)。 ちょっと前に読んだ、「少女」」よりも、「Nのために」のほうが、ミステリーらしい作品でした。 で、普通のミステリー小説って、前半の8…

カササギたちの四季

先日、道尾秀介さんの「カササギたちの四季」を読みました。 ほかの道尾秀介作品に比べて、暗くないし、残忍じゃないし、子供が痛い目にあったりしないし、わりと軽い感じでした。 そして、推理的な要素もあるんですけど、アッと驚くようなどんでん返し、と…

職業としての小説家

先日、村上春樹さんの「職業としての小説家」を読みました。 主に、村上春樹さんが、どのように小説を書いてるか、などについて書かれたエッセイで(とはいえ、エッセイほど軽くはないかも)、映画で言うところの、メイキング映像みたいな感じでした。 ほか…

リップヴァンウィンクルの花嫁

(ちょいネタバレありの感想です) 先日、岩井俊二さんの「リップヴァンウィンクルの花嫁」を読みました。 映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」の原作小説ですね。 で、読んでみた感じ、基本ストーリーは同じなんですけど、小説のほうが、主な登場人物たち…

少女

先日、湊かなえさんの「少女」を読みました。 湊かなえさんの小説を読むのは今回が初めてです(映画の「告白」と「白ゆき姫殺人事件」は以前に観てます)。 で、湊かなえさんは、「イヤミスの女王」と呼ばれているので、作品が、ドロドロしてたり、不穏な空…

減速して自由に生きる ダウンシフターズ

先日、高坂勝さんの「減速して自由に生きる ダウンシフターズ」を読みました。 高坂勝さんは、大手小売業で社員として働いていたんですけど、心労から仕事を辞めて、のちに、オーガニック・バーを始めたり、自給自足のために農業を始めたりした人で、そのこ…

アイネクライネナハトムジーク

先日、伊坂幸太郎さんの「アイネクライネナハトムジーク」を読みました。 もともと、最初の2つの話が、斉藤和義さんとのコラボレーションとして書かれた話で、そこから話を広げて、新たに加筆された章を付け加えて、1冊の連作短編集になった、といった感じ…

世にも奇妙な君物語

先日、朝井リョウさんの「世にも奇妙な君物語」を読みました。 この作品は、朝井リョウさんが、ドラマ「世にも奇妙な物語」のファンらしく、「世にも奇妙な物語」で映像化されことをイメージして書かれた短編集です。 で、収録されてる話の中でも、最後の話…

年収90万円で東京ハッピーライフ

先日、大原扁理さんの「年収90万円で東京ハッピーライフ」を読みました。 前作の「20代で隠居 週休5日の快適生活」も以前に読んでいて、引き続き、今作も読んでみました。 読んだ感じ、内容が、「20代で隠居」と重なる部分もあるんですけど、今作のほうが、…

ラジオラジオラジオ

先日、加藤千恵さんの「ラジオラジオラジオ」を読みました。 加藤千恵さんの小説を読むのは、今回が初めてです。 で、今作は、ラジオにまつわる青春小説なんですが、加藤千恵さんは実際に、学生時代に友達と、「ラジオラジオラジオ」というラジオ番組をやっ…

ふがいない僕は空を見た

先日、窪美澄さんの「ふがいない僕は空を見た」を読みました。 「ご本、出しときますね?」で知った窪美澄さんですが、窪美澄さんの小説を読むのは今回が初めてです(タナダユキ監督で映画化されてるみたいですね)。 連作短編集なんですが、R-18文学賞を受…

ニコニコ時給800円

先日、海猫沢めろんさんの「ニコニコ時給800円」を読みました。 「ご本、出しときますね?」で知った海猫沢めろんさんですが、小説を読むのは今回が初めてです(ちょっと前に、「頑張って生きるのが嫌な人のための本」は読みました)。 読む前は、短編集かと…

れんげ荘

先日、群ようこさんの「れんげ荘」を読みました。 ちょっと前に、去年行われた、phaさんと大原扁理さんと鶴見済さんの3人によるトーク・イベントの模様がYouTubeにアップされて、その音源を先日聞いたら、そのイベントの中で、3人それぞれが本を紹介するコー…

頑張って生きるのが嫌な人のための本 〜 ゆるく自由に生きるレッスン

先日、海猫沢めろんさんの「頑張って生きるのが嫌な人のための本 〜 ゆるく自由に生きるレッスン」を読みました。 「ご本、出しときますね?」に海猫沢めろんさんがゲストで出てる回(白岩玄さんと一緒に)を見た僕は、その放送で、初めて海猫沢めろんさんの…

背の眼

先日、道尾秀介さんの「背の眼」を読みました。 道尾秀介さんのデビュー作で、ドラマ化もされてるみたいですね。 で、この小説は、ホラーサスペンス大賞の特別賞を受賞した作品なので、もちろん、ホラーでサスペンスなシーンもあるんですが、基本は、主要な…

長い終わりが始まる

先日、山崎ナオコーラさんの「長い終わりが始まる」を読みました。 ちょっと前に、「ご本、出しときますね?」に山崎ナオコーラさんがゲストで出てて(平野啓一郎さんと一緒に)、その回を見た僕は、久しぶりに山崎ナオコーラさんの本を読んでみようと思い、…

首折り男のための協奏曲

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、伊坂幸太郎さんの「首折り男のための協奏曲」を読みました。 連作短編集といった感じなんですが、「あとがき」にも書いてある通り、最初は首折り男の話で、途中から、黒澤の話になり、また最終的に、首折り男…

ドラゴン・ティアーズ 龍涙 池袋ウエストゲートパークIX

先日、石田衣良さんの「ドラゴン・ティアーズ 龍涙 池袋ウエストゲートパークIX」を読みました。 安定のシリーズ作、といった感じです。 ドラゴン・ティアーズ 龍涙―池袋ウエストゲートパーク〈9〉 (文春文庫) 作者: 石田衣良 出版社/メーカー: 文藝春秋 発…

泣かない女はいない

先日、長嶋有さんの「泣かない女はいない」を読みました(長嶋有さんの小説は、「ジャージの二人」を以前読んでます)。 「ご本、出しときますね?」に長嶋有さんが出演したとき、「泣かない女はいない」の帯の推薦文を、キリンジの堀込高樹さんに書いてもら…

シェア

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、加藤秀行さんの「シェア」を読みました。 「ご本、出しときますね?」の中で、朝井リョウさんが紹介していたので、読んでみました。 新人の作家さんで、表題作は(2つ話が収録されています)、芥川賞の候補に…