朝間さんと多田ちゃん2017 第3話「Don't Think,Feel」

 

 

とある工場のお昼休みにて。

 

どこか浮かない顔をしている多田ちゃん。

 

そんな多田ちゃんに朝間さんが声をかけた。

 

朝間さん「どうした、多田ちゃん。浮かない顔してるけど」

多田ちゃん「実は最近、あんま彼女と会えてなくて・・・」

朝間さん「なんで?ケンカでもしてるの?」

多田ちゃん「いや、そういうわけじゃないんですけど、いろいろと忙しくて、なかなか時間作れなくて・・・」

朝間さん「ふ~ん、それで彼女が怒ってるとか?」

多田ちゃん「いや、怒ってはいないんですけどねえ。向こうも「気にしないで」って言ってるし」

朝間さん「じゃあ、いいじゃん」

多田ちゃん「でも、なんか、気になるじゃないっすか。なかなか時間作れなくて悪いなあって」

朝間さん「なにグチグチ悩んでるんだよ~」

多田ちゃん「まあ、そうなんすけどねえ・・・」

 

一瞬の沈黙。

 

すると、朝間さんが言った。

 

朝間さん「多田ちゃん」

多田ちゃん「はい?」

朝間さん「恋はDon't Think,Feelだよ」

多田ちゃん「え?なんすか、それ?ブルース・リーっすか?」

朝間さん「いや、ブルース・リーってわけじゃないけどさあ、あんま深く考えないでさあ、会いたいときに会ってさあ、感じるままに行けばいいんだよ」

多田ちゃん「そうっすかねえ・・・」

 

一瞬の沈黙。

 

すると、多田ちゃんが言った。

 

多田ちゃん「じゃあ、朝間さんは、恋愛で悩んだり考えたりしないんですか?」

朝間さん「え?例えば、どんなときに?」

多田ちゃん「例えば・・・、好きな女の人がいて、どういうふうにアプローチするかとか、初めてのデートとか」

朝間さん「そうだなあ・・・」

多田ちゃん「・・・・・・」

朝間さん「好きな女の人がいてかあ・・・」

多田ちゃん「・・・・・・」

朝間さん「アプローチねえ・・・」

多田ちゃん「・・・・・・」

朝間さん「初めてのデートかあ・・・」

多田ちゃん「・・・・・・」

朝間さん「・・・・・・」

 

 

朝間さんは、真剣な表情になり、黙り込んでしまった。

 

しばらく、沈黙が続く。

 

そんな朝間さんに多田ちゃんが言った。

 

多田ちゃん「え?朝間さん、めっちゃ考えてるじゃないっすか!」

 

多田ちゃんには「恋はDon't Think,Feelだよ」と言いつつも、自分のこととなると、深く考え込んでしまった朝間さん。

 

それを多田ちゃんに指摘され、朝間さんはこんな表情になってしまったのでした。

→ (-_-|||)

 

 


Awesome City Club /「Don’t Think, Feel」

 

 

(つづく!)

 

 

 

朝間さんと多田ちゃん2017 第2話「I'm a boy」

 

 

とある工場のお昼休みにて。

 

午前中に、とあるトラブルを起こしてしまった朝間さん。

 

そんな朝間さんが、そわそわした様子で言った。

 

 

朝間さん「多田ちゃん、どうしよう」

多田ちゃん「なにがですか?」

朝間さん「絶対工場長に怒られるよ」

多田ちゃん「まだわかんないじゃないっすかあ。それに、まだバレてないんだし」

朝間さん「・・・・・・」

 

 

一瞬の沈黙。

 

すると、朝間さんが言った。

 

 

朝間さん「あーあ、祈ることしかできないのかなあ?」

多田ちゃん「え?祈るって、なにをですか?」

朝間さん「え?だからあ、工場長に怒られないように」

多田ちゃん「いやいや、祈るってほどのことじゃないでしょう」

朝間さん「・・・・・・」

 

 

一瞬の沈黙。

 

すると、朝間さんが言った。

 

 

朝間さん「神様は踊っているのかなあ?」

多田ちゃん「え?神様って、なんか話が大げさになってますよ。どうしちゃったんですか、朝間さん」

 

 

すると、朝間さんが、みるみるうちに小さくなっていき、少年に戻ってしまった。

 

そんな朝間さんが言った。

 

 

朝間さん「どうも。I'm a boyです」

 

 

そんな朝間さんを見て、困惑する多田ちゃん。

 

そんな多田ちゃんが言った。

 

 

多田ちゃん「どういうこと、これ?」

 

 

トラブルを起こてしまい、工場長に怒られるかもしれないというプレッシャーからか、まるで「ドラえもん」の世界のように、少年に戻ってしまった朝間さんなのであった。

 

  


サニーデイ・サービス/「I’m a boy」

 

 

(つづく!)

 

 

 

我ら、時

 

 


流れ星ビバップ/小沢健二(1995年 初出版)

 

 

先日、小沢健二さんの「我ら、時」を聴きました。

 

よかったです。

 

当時の曲たちを久しぶりに聴きましたけど、やっぱり小沢健二さん良いですね。

 

それで、このアルバムは、ライブ・アルバムなんですけど、ライブ・アルバムとして楽しめると同時に、リアレンジされた当時の曲たち・プラス・新曲を追加した、豪華なベスト盤としても楽しめます(新曲の中では、「時間軸を超えて」が特によかったですかねえ。ブラック・ミュージックの要素と、AORっぽい要素が合わさった感じで)。

 

あと、曲と曲が、意外なつながり方をするので、曲順を見ないで聴いたほうが、楽しめるかもです。

 

 

我ら、時?通常版

新品価格
¥3,000から
(2017/5/26 20:59時点)

 

 

朝間さんと多田ちゃん2017 第1話「青春の胸騒ぎ」

 

 

とある工場のお昼休み、休憩室にて。

 

午後に本社で会議があるため、作業着からスーツに着替えた朝間さん。

 

そわそわした様子の朝間さんが言った。

 

朝間さん「あー、なんか緊張してきた」

多田ちゃん「緊張もなにも、本社での会議、初めてじゃないでしょう」

朝間さん「まあ、そうなんだけど・・・」

多田ちゃん「・・・・・・」

 

一瞬の沈黙。

 

すると朝間さんが言った。

 

朝間さん「あー、なんかさっきよりドキドキしてきた」

多田ちゃん「なに言ってんすかあ。情けない」

朝間さん「でもさあ、この胸騒ぎは一体なんだろう?」

多田ちゃん「はあ?」

朝間さん「これが青春の胸騒ぎだろうか?」

多田ちゃん「朝間さん、だんだん言ってることが変になってきてますよ。それに、青春とか言ってる歳じゃないでしょう」

朝間さん「まあ、冗談冗談」

多田ちゃん「冗談て、全然笑えないですけど」

朝間さん「・・・・・・」

 

一瞬の沈黙。

 

すると、朝間さんが言った。

 

朝間さん「そういうこと言うんじゃないよ」

多田ちゃん「はいはい」

朝間さん「俺は君の上司だぞ?」

多田ちゃん「なに急にドヤ感出してきてるんすか。本社での会議を前に、緊張してる朝間さんはどこ行っちゃったんすか」

朝間さん「まあ、いいや。じゃあ、行ってくる」

多田ちゃん「えー、切り替え早っ!」

 

多田ちゃんとの会話を終えると、朝間さんはバッグを持ち、工場を出ていった。

 

工場を出てすぐの横断歩道で信号待ちをしている朝間さんに、初夏の日差しが照り付ける。

 

すると、その眩しさから、朝間さんの頭の中で、なにかの回路が切り替わったのか、先のことも考えず、はしゃいでいたあの頃や、昔付き合っていた彼女のことが、フラッシュ・バックした。

 

そんなフラッシュ・バックから、朝間さんは一瞬泣きそうになった。

 

でも今は、工場で働いてる大人の男だ。

 

これが現実だ。

 

あの頃に戻れるわけもない。

 

信号が青に変わる。

 

朝間さんは気持ちを切り替え、今の現実を生きるため、足を一歩踏み出した。

  

 


Awesome City Club/「青春の胸騒ぎ」

 

 

(つづく!)

 

 

 

CORRESPONDENCE

 

 


カゼノフクヨル MISOLA

 

 

先日、MISOLAの「CORRESPONDENCE」を聴きました。

 

大人っぽく落ち着いた雰囲気で、70年代から80年代にかけての、スタンダードな和物シティポップを継承した作品といった印象を受けました。

 

特に、「カゼノフクヨル」が良いですね。

 

切なげでメロウ。

 

そして、平見文生さんのベースがグルーヴィー。

 

夜の街を散歩するときに合いそうな1曲です。

 

 

Correspondence (初回限定盤CD2枚組)

中古価格
¥1,800から
(2017/5/12 20:35時点)

 

 

Awesome City Tracks 3

 

 


Awesome City Club – 「Awesome City Tracks 3」全曲トレイラー

 

 

先日、Awesome City Clubの「Awesome City Tracks 3」を聴きました。

 

「Awesome City Tracks 1」や「2」と比べて、毛色が違う作品のような気がしました。

 

アレンジの仕方や音の使い方が今までと違うというか、歌詞の書き方も今までと違う気がしました。

 

なんだろう、「Awesome City Tracks 1」と「2」は、コアなところに向けて作品を作っていたけど、「3」は、もうちょっと間口を広げて、広い層に向けて作ったかのかなあと。

 

それゆえの変化なのかなあと。

 

なので、あくまでも歌に重点を置いた作品で、クラブ・ミュージックっぽい要素や、インディーズっぽい要素や、洋楽っぽい要素が減って(要は、通好みな感じが減って)、J-POPっぽい要素が増えた感じというか。

 

そういった変化から、全曲良いですけど、「Awesome City Tracks 1」と「2」が好きな人が聴くと、人によっては、違和感を感じる作品かもしれません。

  

 

Awesome City Tracks 3

新品価格
¥1,944から
(2017/5/11 20:47時点)

 

 

Awesome City Tracks 2

 

 


Awesome City Club - アウトサイダー (Music Video)

 

 

先日、Awesome City Clubの「Awsome City Tracks 2」を聴きました。

 

特に、「what you want」と「WAHAHA」と「愛ゆえに深度深い」がよかったですかねえ。

 

80年代の音楽の要素と、ブラック・ミュージックの要素が、うまく合わさってる感じで。

 

ちなみに、「what you want」と「愛ゆえに深度深い」では、ラップが入ってきたりします。

 

マツザカタクミさんのラップに対して、PORINさんが、コーラスというか、合いの手というか、そういった感じで入ってくるんですが、それが、男女声の掛け合いのラップみたいになってて良いですね(「what you want」では、「アイスクリームとろけるような」という、曽我部恵一さんの「サマー・シンフォニー」から引用した一節もあったりします)。

 

そして、リード曲である「アウトサイダー」は、J-POPよりのソウルといった印象でしょうか。

 

  

Awesome City Tracks 2

新品価格
¥1,673から
(2017/5/8 21:57時点)