村上RADIO

先日、村上春樹さんのラジオ番組「村上RADIO」の第4回を聞きました(第1回から聞いてますが、てっきり1回限りで終わってしまう番組かと思いきや、続いてて驚きです)。 心地良い番組ですよね。 村上春樹さんの本で言うと、雑誌「an・an」で連載していたエ…

噂のメロディ・メイカー

先日、西寺郷太さんの「噂のメロディ・メイカー」を読みました。 「ワム!の「ラスト・クリスマス」を作曲したのは、実は日本人のゴーストライターだった」という噂があり、その噂を、西寺郷太さん自身が取材し、追究していった様子を、ノンフィクション風に…

バースデイ・ガール

先日、村上春樹さんの「バースデイ・ガール」を読みました。 二十歳の誕生日を迎える、とある女性を描いた短編で、村上春樹さんらしい、誕生日にまつわる短編でした(というか、「バースデイ・ガール」はもともと、「バースデイ・ストーリーズ」という短編集…

ボクたちはみんな大人になれなかった

(「ネタバレ」というほどではありませんが、多少ストーリーの展開に触れてる感想です) 先日、燃え殻さんの「ボクたちはみんな大人になれなかった」を読みました。 各章のタイトルで、小沢健二さんの曲のタイトルや歌詞が引用されてたりします(燃え殻さん…

dele

先日(これは今年の春ごろだったかな?)、本多孝好さんの「dele」を読みました。 本多孝好さんの小説は、初期の何作かは読んでいて、さわやかなミステリーを書く作家、といったイメージがあります。 それで、読んでみて、さらっとしてて読みやすいし、テレ…

ある閉ざされた雪の山荘で

先日(これも去年だったかな・・・?思いだした。これは今年だった)、東野圭吾さんの「ある閉ざされた雪の山荘で」を読みました。 「ヨブンのこと」で、朝井リョウさんが紹介していたので、読んでみました。 最後まで読んで、事件のからくり(どんでん返し…

村上ラヂオ3 サラダ好きのライオン

先日(これも去年だったかな?)、村上春樹さんの「村上ラヂオ3 サラダ好きのライオン」を読みました、 「1」と「2」は以前読んでいて、今作も、肩の力が抜けた、リラックスしたエッセイでした。 サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3 作者: 村上春樹,大橋歩…

異類婚姻譚

先日(というか、去年)、本谷有希子さんの「異類婚姻譚」を読みました。 芥川賞受賞作品ですね。 それで、演劇の世界の人が小説を書くと、奇抜な世界観の小説を書くイメージがあるんですけど(その奇抜な世界観のパワーで、物語を進めていく感じ?なんて、…

陽気なギャングは三つ数えろ

先日(というか、去年)、伊坂幸太郎さんの「陽気なギャングは三つ数えろ」を読みました。 「陽気なギャング」シリーズの第3弾なんですが、「陽気なギャング」シリーズの第3弾を書くにあたって、「陽気なギャング」シリーズじゃなくても成立する話を、無理…

スウィート・ヒアアフター

先日(というか、去年)、よしもとばなな(吉本ばなな)さんの「スウィート・ヒアアフター」を読みました。 交通事故に遭った、小夜の再生の物語といった感じでした。 スウィート・ヒアアフター 作者: よしもとばなな 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2011/…

春の庭

(「ネタバレ」というほどではありませんが、多少ストーリーの展開に触れた感想です) 先日(というか、去年)、柴崎友香さんの「春の庭」を読みました。 芥川賞受賞作品ですね。 まず読んで思ったのが、作風が少し変わったなあ、と。 柴崎友香さんの小説っ…

あの子の考えてることは変

(「ネタバレ」というほどではありませんが、多少ストーリーの展開に触れた感想です) 先日(というか、去年)、本谷有希子さんの「あの子の考えてることは変」を読みました。 基本は、日田と巡谷の共同生活を描いてる作品なんですけど、中盤、巡谷がセッ〇…

青春狂走曲

先日、サニーデイ・サービスと北沢夏音さんの「青春狂走曲」を読みました。 過去のインタビューや、新たに取材したインタビューをまとめた本で(過去のインタビューでは、読んだことがあるインタビューもありました)、中でも、曽我部さん、田中さん、丸山さ…

小沢健二の帰還

先日、宇野維正さんの「小沢健二の帰還」を読みました。 小沢健二さんが日本での音楽活動を休止して、海外に旅立ち、「流動体について」をリリースし、復活するまでの、いわゆる空白期について書かれた本ですね。 空白期とは言っても、アルバムをリリースし…

サブマリン

先日、伊坂幸太郎さんの「サブマリン」を読みました。 「チルドレン」の続編ですね。 それで、読んでて思ったんですけど、伏線が張ってあって、最終的に回収されたりはするんだけど、伊坂幸太郎色が弱いというか、少年犯罪をテーマにした、薄味の小説といっ…

ひきこもらない

先日、phaさんの「ひきこもらない」を読みました。 あまり働かずに生活しているphaさんですが(本を出したり、ネット上に文章を発表したり、執筆の仕事はしてるけど。あと、たまにテレビに出たり)、そんなphaさんが、サウナに行ったり、漫画喫茶(ネット・…

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

先日、若林正恭さん(オードリー)の「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」を読みました。 一昨年の夏休みに、若林さんが行ったキューバ旅行について書かれた本なんですが、若林さんが、キューバ旅行について話した、「オードリーのオールナイトニッ…

昼田とハッコウ

(ちょい「ネタバレあり」の感想です) 先日(去年)、山崎ナオコーラさんの「昼田とハッコウ」を読みました。 幸福寺(吉祥寺)にある、アロワナ書店という本屋さんが舞台の小説ですね。 それで、話の本筋からはズレてしまうんですけど、とある登場人物の実…

明るい夜に出かけて

先日(去年)、佐藤多佳子さんの「明るい夜に出かけて」を読みました。 主人公が、「アルコ&ピースのオールナイトニッポン」のリスナーであり、ハガキ職人でもあるという設定で(それがきっかけで、新たに友達ができたりします)、深夜ラジオに纏わる青春小…

何様

先日(去年)、朝井リョウさんの「何様」を読みました。 「何者」のアナザー・ストーリーの短編集ですね。 青春小説だったり、仕事小説だったり、面接官側から描いた就職活動小説だったりと、「何者」に出てきた登場人物たちの過去を描いたり、また、「何者…

レヴォリューション No.0

(ちょい「ネタバレあり」の感想です) 先日、金城一紀さんの「レヴォリューション No.0」を読みました。 金城一紀さんが原案・脚本を担当したドラマ、「奥様は、取り扱い注意」を見ていたので、その流れで、久しぶりに金城一紀作品を読んでみました。 「レ…

アイスクリームが溶けてしまう前に(家族のハロウィーンのための連作)

先日、小沢健二さんと日米恐怖学会の「アイスクリームが溶けてしまう前に(家族のハロウィーンのための連作)」を読みました。 ハロウィンに関する絵本なんですが、ハロウィンのことを描きつつも、タイトルに、「アイスクリームが溶けてしまう前に」とあるよ…

池袋ウエストゲートパークⅫ 西一番街ブラックバイト

(ちょい「ネタバレあり?」の感想です) 先日、石田衣良さんの「池袋ウエストゲートパークⅫ 西一番街ブラックバイト」を読みました。 安定のシリーズ作といった感じでした。 しかし、全話とも、タカシとGボーイズが絡んでくる話で、「マコトに依頼が来る(…

虚ろな十字架

先日、東野圭吾さんの「虚ろな十字架」を読みました。 東野圭吾さんの小説って、読みやすいエンターテイメント・ミステリー小説っていうイメージがあるけど、今作は、裁判や死刑がテーマになっていて、ちょっと難しかったですかねえ。 あと、ほかの作品に比…

満月の泥枕

先日、道尾秀介さんの「満月の泥枕」を読みました。 読んでて、ちょっと長過ぎるかなあと思ったりしました(このシーン、こんなに長く詳細に書く必要ある?って、読んでて思ったりとか・・・)。 まあ、道尾秀介さん自身も、長編小説2冊分の魅力を詰め込ん…

サーモン・キャッチャー

先日、道尾秀介さんの「サーモン・キャッチャー」を読みました。 いわゆる、それぞれ別の話がつながっていくタイプの小説なんですが(ネットでの感想だと、伊坂幸太郎さんぽいという感想が多いみたいです)、そういったタイプの小説としては、「こことここが…

渋谷音楽図鑑

牧村憲一さんと藤井丈司さんと柴那典さんによる共著「渋谷音楽図鑑」という本の中に、渋谷系の時代や、フリッパーズ・ギターがデビューしたころについて書かれた章があるらしく、その章が、今、cakesというサイトで、期間限定で無料公開されていて、読んでみ…

火花

先日、又吉直樹さんの「火花」を読みました。 この小説が出来が悪いとかではないんですが、やっぱり、読書家の又吉さんが書いた小説だということと、芥川賞を受賞した作品なので、読む前に期待し過ぎちゃったかなあといった感じです。 火花 新品価格¥950か…

スタフ staph

先日、道尾秀介さんの「スタフ staph」を読みました。 道尾秀介作品はいくつかタイプがあると思うんですけど、今作は、あまり重たくなく、陰鬱とした感じもないタイプの作品ですね。 で、道尾秀介作品の特徴でもある、伏線が張ってあって、最終的に回収され…

スクラップ・アンド・ビルド

(ちょいネタバレあり(?)の感想です) 先日、羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」を読みました。 芥川賞受賞作ですね。 話の本筋は、主人公の健斗の日常と、同居している祖父の介護についてなんですが、話の後半で、健斗が、付き合ってる彼女か…